リピーター様の旧車パーツ、スチール製ライト枠を再メッキ加工(リクローム)する方法を業者様と個人様に御説明をさせて頂きます。
2018年01月31日
このブログ写真は旧車のライト枠でご覧の様に片方は程度が良いのですが、もう片方はキツイ錆が有り、裏面の錆の状態は最悪です。
ですので、リピーター様より再メッキ加工(リクローム)によるレストアを当社にご依頼をして頂きました。
当社のメッキクオリティランクが3種類ある中の中ランク(厚メッキ)を今回はご希望せれております。
今回の錆が酷い方のライト枠はバフ研磨によって綺麗さが蘇る事は100セント無く、この状態で考えると板金加工が必要になってきます。
程度が良い方のライト枠は表も裏面も錆による腐食痕が少なくバフ研磨によって綺麗になるレベルです。
今回の中ランクによる再メッキ加工(リクローム)方法は、ライト枠に付いているメッキ(銅メッキ、ニッケルメッキ、クロムメッキ)を
シアンにより7日程掛けて剥離致します。
剥離が終了しますとメッキだけが剥離出来ているだけでは無く、錆の全てでは有りませんが少なからず錆も溶けて無くなります。
どの程度の錆が溶けて無くなるかと申しますと表面はメッキで見えないが裏面の錆が酷い箇所で指で触れるとボロボロと錆が落ちてしまう
状態の個所です。メッキで錆が隠れているだけでスチールの裏面から表面まで錆が繋がっている様な状態なのです。
だからメッキを剥離すると錆が溶けて穴が開いている状態になるのです。
万が一、運よくスチールの厚みが薄く残っていたとしても直ぐ穴が開いてしまうのでこの様に状態の時は、お金をケチらずに板金加工を
した方が、後々賢い選択にきずきます。
シアンによる剥離終了後に、板金加工が必要な個所が有る場合は中メッキ加工(厚メッキ加工)の場合は真鍮を使用する楊板金加工を
必ず行わなくてはいけません。
その理由は、真鍮と言う素材は錆に強いのでメッキ加工が終了し経年劣化しても板金箇所が腐食しにくいのでこの板金方法が良いのです。
板金をする場合は、必ず剥離作業を行ってから行う事が鉄則なので覚えておいて下さい。
次に行う作業はバフ研磨作業です。
板金箇所と元々のスチールの段差を無くす他、スチール自体に有るピンホールやそれに付随する腐食痕をバフによって綺麗に生地を整えま
す。この作業も板金加工の職人同様、熟練したバフ研磨職人に加工してもらう事が望ましいです。
その理由は、作業的に簡単に見えるのですが研磨作業も大変奥が深く、ベテラン職人のバフ研磨したパーツと経験が浅い職人のバフ研磨した
パーツを比べるとクオリティが全く違う為にメッキ加工や再メッキ加工(リクローム)すると見栄えのクオリティに差が現れます。
因みに、メッキ槽に漬ける職人も数十年携わっている職人と数年の経験職人が少し入り組んだパーツになるとメッキが付いていない個所が
出たり致しますのでメッキ加工や再メッキ加工(リクローム)が出来ると言っても数十年経験しているバフ職人とメッキ職人、両方が居る
方が良い仕上がりのメッキパーツが出来上がります。
この事も、業者様や個人様が覚えておいて損は無いと思います。
ここまでの作業が下地作業が終了し、いよいよメッキに入る事になりますが銅メッキ加工を行い、もう一度バフ研磨作業によって残りの
ピンホール等にバフ研磨によって削れた銅の粉をピンホールに入れます。
この作業を行うか行わないかの工程で見栄えのクオリティに差が出ます。
この作業を丁寧に行い終了致しますと、もう一度銅メッキ加工により銅被膜を付けますがこの作業のメリットはメッキ加工やリクローム)
完成時の見栄えが銅メッキ無しか有りかによって変わってきますので、これも覚えておいて損はありません。
そしてニッケルメッキ加工になりますがこの作業のメリットは錆びにくさに有り、この作業が有るからこそ次に行われるクロムメッキ加工に
生かされる訳です。
極力、細かくスチール製ライト枠の中メッキ加工(厚メッキ加工)と板金加工のお話をさせて頂きました。
旧車用と現行車ライト枠のメッキ加工や再メッキ加工(リクローム)及び板金加工のご相談はメッキ工房光沢屋にご相談下さい。
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