リフレクターに再メッキ加工

持ち込まれる際の注意点
リフレクターの反射面が経年劣化や熱及び水分等で年月が過ぎると鏡部分がくすんだりメッキ部分が剥げてしまって素材の肌が現れる事になります。この様な事態になると車検が通らない事になります。そうすると新品や程度の良いリフレクター(反射板)と交換する事になります。しかし旧車に於いては、もはやメーカー在庫が無い事も珍しく御座いません。その様な時に古びたその物に対して再メッキ加工を施して利用する事になります。この部品に対して施工する方法が2種類あるのですが1つ目は電着、2つ目は乾式と言う物です。リフレクターは必ずどちらかのメッキ加工に於いて完成しております。この2種類の新品を並べて比べれば自動車修理工場の職人さんならお分かりになられると思いますが、その他の方には分からないかもしれません。それでは今回写真添付している物は、どちらの方法かと言いましたら乾式です。乾式のメリットはコストパフォーマンスに優れている点と間口が狭く奥ばった様な形状にメッキが入りやすい事です。この方法は旧車も現在走行している世界中の自動車やバイクのリフレクターに採用されております。しかしながらデメリットも存在します。最近、HIDランプ(高輝度放電ランプ)を純正でリフレクターに装備されていたり、更に高輝度のランプに交換したりする事が多いと思いますが、この様なランプは高温になる為に反射板がダメージを受けてしまいやすく、くすみが出やすい、酷い場合にはメッキが剥がれたりします。反対にもう一つの施工方法、電着ですが熱には凄く強く長持ち致します。しかしながらコストパフォーマンスが悪くと大量生産品としてはメーカーから敬遠される方法になります。リフレクターに乾式を施すやり方は素材に付いているメッキを完全に取り除きアンダーコート言う物をひきます。そして真空管の中に入れてアルミニウムをスパッタするか蒸着致します。後は乾燥機に入れてからトップコートを施したり、物によっては耐熱処理を施して完成致します。続いて電着の方ですが金属製のリフレクターには通電いたしますが樹脂製には電気が通らない為に、通電効果がある導電塗料を吹き付ける事により加工が可能となります。昔ながらのリフレクター内部のランプは高温にはならないので、乾式での再メッキ加工でも問題御座いませんがHIDなどの高温になる様な物に対しては電着で再めっきを施す事が長持ちの秘訣です。

メッキ加工の参考

before

このリフレクターは旧車ジャガー用で素材はスチール、電飾関連部品は乗車様でこの様に完全に分解して頂きました。

after

この様に鏡面率(カルデラ)が高くなる様な再メッキ加工を施すと新品未使用品と同様な仕上がりとなり車検にも通ります。

メッキ加工した例(ブログ)


その他のメッキ加工例

3Dプリンター製品へのメッキ

大手自動車メーカー様は昔も現在もコスト削減で多くのABS製部品にクロムメッキパーツとして蒸着アルミニウムメッキ加工を施されておられます。これらの純正パーツが経年劣化すると金属と違い再メッキが困難になります。その理由はABS製樹脂等の樹脂は段々とその物が固くなり次第に割れたりひびが入ってしまったり致します。

素材: 加工:最高級モーターショー用クロムメッキメッキ

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旧車ブガッティの足回り部品に特殊クロムメッキ加工

このパーツは時価数億円の世界的希少価値車で現行車のVEYRONやCHIRONでは無く、更に高価で博物館に展示するレベルの旧車です。板バネを採用していてしかもエンジンがアルミカバー全体で覆われてそのカバーを皮で留めると言う年代物です。このブガッティの足回り全てを特殊クロムメッキ加工を程しましたが、その中の板バネをご覧ください。

素材: 加工:特殊クロムメッキ加工

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タペットカバーに厚クロムメッキ加工

シボレーエアロパーツの削り出しアルミニウム製タペットカバーに分厚いメッキ処理を施しましたがこの部品の多くがダイカスト製(アンチモニ)でめっきを施すのにはかなり厄介な素材の一つです。自動車のボンネットを開けると車種によって様々なタペットカバーが真正面に表れますが正しくその車の顔です。

素材: 加工:厚クロムメッキ加工

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ボトムケース厚クロムメッキ加工

再メッキ加工をご希望される殆どのお客様が錆や、腐食痕、キズが有る等、見栄えが悪い状態で加工依頼をされます。光沢屋のメッキ加工には、上ランク、中ランク、下ランクでお客様のご希望によって選んで頂くシステムになっております。

素材: 加工:厚クロムメッキ

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