30数年前のバイクフェンダーを再メッキ加工(リクローム)

このパーツは30数年前のバイクフェンダーです。

当然、フェンダーの素材はスチールで30数年経過している事から

この様な棘状の錆が出ています。

お客様のご要望で当社のメッキランク、中メッキ加工(メッキが厚い)にて

加工させて頂きます。

中メッキ加工で作業したとしてもこの様な棘錆の場合、メッキの厚みでカバーしたとしても

フェンダー表面に腐食痕が残る可能性が有る為に板金加工を行う事がよくありますので

お客様に剥離作業終了後に板金加工を行った方が良いかのご提案をさせて頂いております。

因みに、お客様の予算が御座いますのならこの様な棘錆が出ているパーツはクオリティー上

当社のメッキランク上メッキ加工をお薦め致します。

(メッキ剥離後、アルミニウム製金属パテによる表面補修加工を施す)

それでは、この30数年経ってフェンダー表面が棘状の錆が出ている

中メッキ加工(メッキが厚い)工程を説明させて頂きます。

一番最初に行う作業はメッキランク関係なしに剥離作業を行うのですが

中メッキ加工はシアンを利用し剥離を行います。

剥離日数は約7日から10日間程になります。

(シアンを使用する事により綺麗に剥離出来ます)

この作業の大事なことは5日位にはシアンからパーツを上げて錆表面が

どの様になっているこを確認する事が大変重要になります。

メッキが完全剥離し錆が溶けている状態を確認し軽めのバフ研磨終了後

板金が必要とする場合はお客様に担当営業からお電話させて頂きご報告させて頂きます。

ここでお客様のご予算や納期の事を一緒に考えて板金加工を行うか

行わないでメッキ加工をするかを選択して頂く事になります。

但し、お客様が上メッキ加工を選択されている場合はメッキ面に完全補修作業を行う為に

板金を行うか等のお電話は行いません。(完全にメッキ表面が綺麗になる為電話必要なし)

お客様に選択して頂いたのが板金作業を必要とする場合、バフ研磨作業終了後

板金職人による作業が始まりますが、板金を必要としない場合はメッキ加工へと移ります。

今回のパーツは板金を必要としますので真鍮を用いた板金で腐食痕や錆による

穴などを埋めて表面を綺麗に段差が無い様に均します。

板金が終了したら板金職人からバフ職人に注意点を引き継ぎ

更にバフ研磨作業に於いて鈑金痕を消す作業を行います。

この作業が終了致しますとバフ職人からメッキ職人にパーツが渡ります。

いよいよここからがメッキ作業です。

まず銅メッキ加工を行い、スチール表面に残っているピンホールを

もう一度バフ研磨作業によって埋めます。この作業を行うか行わないのかによって

メッキ加工完成後、見栄えのクオリティーに影響致します。

もう一度、銅メッキ加工しニッケルメッキ加工、クロムメッキ加工で

ドブ漬けとしては完了になります。