35年前後前のハーレー純正フェンダー板金加工有りとチェーンカバーを再メッキ加工

ご覧の写真は35年ほど前のハーレー純正フェンダーと

黒色塗装の純正チェーンカバーです。

フェンダーの表面には錆が飛び出ているのと

クロムメッキアップ画面と裏面に線上の凹みが有るのが

お分かりになられると思いますが

このオーナー様からはこれらの部分が綺麗になる様に

板金加工と再メッキ加工(リクローム)を施して欲しいとの

ご要望です。

純正の黒塗装チェーンカバーの写真にはかなりの擦り傷と

腐食による錆が表面に現れていますがオーナー様のご要望で

板金加工は無しで分厚くクロムメッキを施して欲しいとの事です。

まずはフェンダーを綺麗に加工する方法ですがシアンによる

メッキ剥離を約7日前後行い完全にスチールの状態に戻します。

次に深い傷の修復になりますが裏面から専用のトンカチで

ろう漬けが可能な状態になるまで叩いて形状を整えます。

この作業は熟練の板金職人が行う作業です。

40年ほど前には板金加工と言えばこの様な作業でしたが

近年は皆様もご承知に様に樹脂パテで面を整えるので

この様な昔ながらの板金作業が出来る専門職人はなかなかいません。

当社には沢山の自動車整備工場から板金加工を施さなければ

綺麗にならない様な状態のパーツが送られてきます。

私が言うのもおかしな話ですが大変綺麗に熟練の

板金職人により綺麗になります。

クロムメッキを施すと何処に深い傷と凹みがあったかが

分からない状態になります。

自動車整備工場の職人様も裏面から見れば分かるが

クロムメッキがかかっている表面から見たら

全く分からないとおっしゃいます。

次に、黒塗装が施されているチェーンカバーですが塗装剥離後に

バフ研磨作業致します。

このチェーンカバーは2枚のスチールの板をスポット溶接で合わせて

製作されています。

今回のオーナー様はご要望で板金加工は無しでと言う事なので

問題は御座いませんが板金加工を施すご要望であればなかなか

板金加工しても新品の状態に戻す事は難しいのです。

1枚で製作されているチェーンカバーは元々どの車種も御座いませんので

2枚合わせで製作されているパーツは大変難しい作業になります。

ですのでこの様な腐食が酷い状態や板金加工が必要な状態になる前に

出来れば再メッキ加工やクロムメッキ加工をされる事が

望ましいと言えます。

出来る限りのバフ研磨作業で腐食痕を消していきます。

次に銅メッキ加工によりスチール製チェーンカバー表面に

銅被膜が施されたら再度、バフ研磨作業により削れた銅の粉を

用いてピンホールを埋めていきます。

そしてもう一度銅メッキ加工を行い続いてニッケルメッキ加工

最後にクロムメッキ加工、仕上げに青粉でメッキ面を

丁寧に磨いて終了になります。