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1970年代ブルーバードクーペの純正エアーダクトマスコット経年劣化樹脂に再メッキ加工

上の写真は1970年代に製造されたブルーバードクーペのドア横に装着されている純正エアーダクトダミーマスコットパーツです。ご覧の様に少しメッキが残っておりますが経年劣化から新品の様な状態とは程遠い見栄えです。約50年程年数が経っていますので当然メッキの光沢も無くなり、部分的に塗装やメッキが剥がれてしまうのは物理的に仕方が無いと思います。実はこのブルーバードクーペのエアーダクトダミー純正部品の片側だけ、お客様が良かれと考えられてブラスト(ショット)をメッキ面に当てられた為に片方だけ樹脂その物が表に出てしまっています。実は金属部品のメッキ及び樹脂製品のメッキはどちらも再メッキ加工(リクローム)する際にメッキは剥離しなければいけません。部品の表面に付着している塗装やメッキをブラスト(ショット)で剥がせたとしてもクロムメッキ加工の工程上及び見栄えのクオリティと錆びにくさのクオリティが極端に落ちてしまいます。こうなればお客様にとって何も良い事がありません。なのでお客様がメッキ加工を施したい部品に手を加えて頂かなければいけないのは、上の写真で言いますと部品裏面の樹脂ステー部分(小さなネジで留めている箇所)を分解して頂く事です。メッキ加工と関係の無い部品は外して頂いた上で弊社にご発送して頂く事が望ましいです。今回のパーツはお客様が裏面の小さなネジを頑張って外して頂きましたが、ネジと樹脂が経年劣化により一か所はねじ山部分と割れてしまい、残りの小さなネジは動かなかった様です。この様になった場合は、弊社の代理店様のレストア専門店で分解して頂く事になります。万が一分解出来なければメッキ加工が不可に残念ながらなってしまいます。それではこのブルーバード純正エアーダクトダミーの再メッキ加工の方法をご紹介させて頂きます。この部品の素材はABS製樹脂です。経年劣化によって色が黄色みを帯びてしまっていますが元はこの様な色では御座いません。ABS製樹脂は皆様もご承知の様に石油製品ですので酸やアルカリに大変弱い為に、剥離剤に弱いです。場合によれば部品が割れてしまいます。こうなっては元もこうも御座いませんので、部品の裏面を使い剥離剤で素材の反応を見ます。これに合格するとメッキ加工が可能と言う事になります。経年劣化性樹脂部品にメッキ加工や再メッキ加工をお受けさせて頂いたとしてもノークレーム扱いとなります。(新品未使用樹脂部品は大丈夫です。)経年劣化性樹脂部品を強引に剥離剤に付けると割れてしまいます。ひび割れを起こす事は珍しくありません。ひび割れの場合は弊社の上メッキ加工で加工を施すと綺麗な見栄えになります。特に旧車等の樹脂製経年劣化部品は弊社にご相談下さい。