1955年式グリルを再メッキ加工

上のパーツは1955年式初代クラウンの純正グリルです。今から64年前にしては大変に綺麗な状態です。このクラウンは通称観音開きクラウンと言い世の中には知れ渡っていて有名な旧車です。現在はトヨタ自動車の各都道府県のトヨペット販売店本部に展示している事もあります。大変希少価値の高い名車です。このグリルの素材は錆に強い真鍮製で出来ておりクロムメッキ加工が施されています。(因みにこの観音開きクラウンはトヨタ博物館に行けば見れるそうです。)それではこの64年前の経年劣化グリルに再メッキ加工を施す方法をご紹介させて頂きたいと思います。剥離剤で使用するシアンを使用すると真鍮自体溶けて無くなってしまうのでこの様なパーツの場合はこの剥離剤を使用致しません。真鍮パーツにクロムメッキが施されている時に使用する剥離剤でグリル表面に付着しているメッキと錆を溶かして全面を真鍮その物の肌にしてしまいます。この様な格子状で細かく区切られている場合は、かなり手間が掛かってしまいます。メッキを施す前の素材表面を綺麗にする磨き、所謂バフ研磨で鏡面仕上げにする必要があるからです。この場合、表面と裏面はバフ磨きが出来やすい形状にありますが格子状の内部にはバフが当たらないので磨く事が出来ません。その為に専用ルーター等で一箇所ずつ丁寧に磨く必要が有る為に手間が掛かる事になる訳です。通常、普通の装飾クロムメッキ加工を特化している工場には専用ルーター等御座いません。弊社は自動車やバイク、トラック等の部品にクロムメッキ加工を施す事に特化していますので、この様な細かな格子状のグリルに対しても綺麗な仕上がりでお客様にご提供できます。この様な自動車やバイク、トラック等のモーター関連部品にメッキを施しているのは当然、それ相応な見栄えのクオリティと錆びにくさのクオリティを必要としております。その作業はモーター関連のメッキだけに特化して仕事をしている業者に委託しなければ出来上がり時のクオリティにガッカリする上に錆が早い事につながります。失敗されている方の方が多いかも分かりません。そのくらいモーター関連に特化している業者を探す事は難しいです。グリル表面を鏡面仕上げになる様に磨いてから専用治具を用いて電気メッキ加工致します。