アルファロメオジュリエッタ(1956年式)の純正前後バンパーとフェンダーを再メッキ加工

1月21日のブログは1956年式アルファロメオジュリエッタの前後バンパーとフェンダーに板金加工を施してから厚メッキ加工を施す工程をご紹介させて頂きます。この自動車も大変希少価値が高く球数もそう御座いません。見栄えもスタイリッシュで今でも町を走ると丸みを帯びた車体は現行車の様です。フロントバンパーはベンツの280SLの様な感じでリアバンパーは1本物ですが左右に長さ700ミリのフェンダーが装着されております。特にリアは独特な形状をしておりインパクト絶大です。今回のお客様は希少価値者を専門に取り扱う業者様で4月の展示に間に合う様にご依頼して頂きました。検品させて頂きましたらフロント3分割バンパーは最低でも2度以上は再メッキ加工を行っている痕が御座いました。何故かリアバンパーとリアフェンダーは素材も年式の割には良い状態でした。フロントB中央部にはスポット溶接が施されており純正全てがこの様になっている様なのですがかなりはっきり分かる位キツイスポット溶接痕が全部で8か所程見受けられます。今回の業者様より出来ればこの痕を消した上で厚メッキを施してもらいたいと言うご希望ですので出来る限り板金加工を施しながら作業を進める事に致しました。大型の左右リアフェンダーには軽めの凹み痕が見られるのでこの箇所も板金加工を行います。何時もの様にまずはシアン剥離にてメッキを溶かします。その後にスチール表面を検品した上で経年劣化した腐食痕や錆による貫通穴なども修正を行います。この時板金が難しいのはスポット溶接痕がうっすらと分かる位に凹んでいるていどですのでろう付けするにも肉盛りし過ぎるとかえって盛り上がってしまう事になるので以外に深い傷や大きな凹みなどの方が簡単と言えます。因みにフロントバンパー中央部の長さは1000ミリ強で左右バンパーは共に500ミリ弱でした。リアバンパーの長さは1000ミリ程度でフェンダー左右片方で700ミリ強でした。フェンダーとボディを繋ぐ個所は細いネジが両端にあり力を加えると曲がってしまう様な貧弱な作りになっておりますのでバフ磨きの際には気を付けなくてはいけません。