メッキ加工原理について

メッキ加工の原理は大きく分けて2種類御座います。1つ目は電気を利用した電気メッキ加工、これを湿式メッキ加工と言います。弊社はこのメッキ加工原理を利用する特化した工場です。このメッキ原理のメリットはメッキしたい部材に電気を利用してダイレクトにお気に入りの金属皮膜を付着させる事で傷に強く、剥がれにくく、錆びにくい事にあります。当然、ダイレクトでは御座いますがメッキしたい部材を剥離して表面の生地を凹凸が無い様に表面補修してから電着させなければいけません。この様な作業の事を下地作業とも言います。この作業は熟練職人が行う事によって部材表面が素人で表面処理するよりも断然、綺麗に仕上がる為に電気メッキ加工を施した完成品で比べると一目瞭然です。この原理のメッキ加工は歴史も古く紀元前とも言われています。現在のメッキ技術は過去とは全く違い、メッキ槽、メッキ液、治具、剥離剤、部材を表面補修する為のバフ等、日々進歩しています。例えるならば、一昔前のメッキ加工完成品の仕上がりと今日のメッキ加工完成品を並べて比べると素人の方でも分かるレベルです。ここ近年は凄まじいメッキ加工の進歩を遂げています。メッキ加工原理の中では、この電気を利用しイオンによる部材に電着させる方法が最も腐食しにくく、見栄えが綺麗で、尚且つ傷に最も強いと言えます。その証拠に、トラックや旧車等に装着されているスチール製バンパーにはこの原理のメッキ加工方法が用いられております。バンパーは事故等で自動車本体や搭乗者を守る為に装着されている大切な部品です。その上で、外観の見栄えを追求した結果でもあります。この事からもこの電気を用いたメッキ原理が良いのは明白です。続いてもう一つのメッキ加工原理は乾式メッキ加工と言います。字の如く、乾いていると言う意味からメッキ槽の中に入っているメッキ液に漬けるのでは無く、真空管の中にメッキ加工を施したい部材を入れて真空状態にした上で、クロムやアルミニウムを超高速で叩きつけて付着させるメッキ加工原理です。この方法も部材表面を下地修正を施さなければいけません。そしてメッキが部材に付着した上にトップコート保護膜処理を施す事により長持ちさせたり、傷防止の為にも行います。最近はメーカー様もコスト削減や工業廃水等環境破壊防止観点からもこのメッキ加工原理を用いた部品も増えてきております。今回のメッキ加工原理でお話していないですが、最近メッキ塗装やメッキ調スプレーなども有る様ですが、この方法は言い方に語弊があるかもしれませんが、んー、あまりお勧め出来る様な技術では無い様に感じました。その理由は、電気メッキ加工原理の完成品と比べると見栄えも全く違う上に、衝撃と傷に弱く剥がれてしまう事がその理由です。但し、これは悪口では無くて本当にその様に感じます。一度、皆様も比べれる時が有れば見て下さい。