メッキ加工に於いてニッケルの重要性

メッキ工房光沢屋で取り扱う装飾クロムメッキ加工で使用するニッケルメッキのお話をさせて頂きます。ニッケルメッキ加工とはクロムメッキを行う上で凄く大切な物です。殆どの装飾クロムメッキ加工仕上げの下地に使用しております。このニッケルは凄く硬い特色が御座います。そして加工を施したい素材とクロムの密着を強固にする作用もある事からこの様に装飾クロムメッキ加工等で使用する訳です。このニッケルメッキ加工をあまり分厚くすると振動や衝撃により割れたり、ヒビが入ってしまったりと部材をニッケルメッキ槽に長く浸ける事が良いとは限りません。各工場によって加工の工程が微妙に違いますので絶対にとは言い切れませんが、少なくとも弊社の各工場は厳格に決められたニッケル加工を施してからクロムメッキ加工を行いますので完成品が衝撃や振動によってメッキが割れたりする事は御座いません。何故、今回ニッケルに付いてこの様な説明をするのかと言いますと、海外で製作されたレプリカ物や海外純正品でも船便や航空便で日本に発送された特にバンパー等がメッキが部分的に欠けていたりと散々な事例がおきる事で業者様からこの様なバンパーを再メッキ加工(リクローム)して剥がれたりしない様にしてほしいと言うご相談が御座います。その時にお客様にご説明させて頂くのが、先程言ったような事と、一番最初に銅メッキ加工を施していない事がこの様な原因であるとお答えしております。実は、銅メッキ加工を最初に施す事により緩衝剤になるメリットもあるのです。ただの緩衝剤では御座いませんが、銅メッキ加工を施す事で完成品の見栄えも良くなります。この様な事から考えると粗悪品はこの2つの理由が考えられます。この様な手間を省く工程で行うとこの様なデメリットだけでは無くて、肝心の見栄えも悪い事になります。クロムメッキ加工をこよなく愛するお客様は見栄えの判断が出来ますが、その他のお客様の多くは、当然メッキの種類さえ分からない事が多い訳ですから、お値段で判断すしか方法は無い様に思います。もしくはクロムメッキがかかっている物に銅やニッケルが施されているか?製造者に確認する事も重要ではと思います。今まで弊社にこの様な事例でご相談頂いた事のある部品はバンパー、グリル、ホイルが多い様に感じます。特にこの3種類のメッキパーツをご購入される際には先程ご説明させて頂いた事を参考にされてはと思います。尚、内装部品に於いては外装部品の様に衝撃がかかりにくいと思われますので、ここまで神経質にならなくても良い様に感じます。