経年劣化ランタンを再メッキ加工(コールマン)

上の商品はコールマンのランタンタンクとカバー傘です。今回のご依頼主様は以前にもコールマンのランタン一式に再メッキ加工の御依頼を弊社にして頂いたリピーター様で、前回はランタンの素材が真鍮製で今回はスチール製です。そもそも真鍮製品はスチール製品と違い錆びにくいと言うメリットが有り、その分お値段が高いと言うデメリットが御座います。この逆でスチール製品は真鍮製品よりも錆びやすい性質が有り値段は真鍮製品よりも割安で販売されています。加工方法は弊社のメッキランク下メッキでお受けさせて頂きました。素材的には錆が少なく少し点錆が出ている程度、ご覧の様にまだまだ光沢が残っています。過去、弊社にはランタンタンクのご依頼はしばしば頂いておりますが今回の様な綺麗な見栄えの物は少ないです。例えて言えば光沢が無く表面には粒々の茶色っぽい錆が全体的に表れている様な状態です。その事から考えますと下メッキランクでも見栄えのクオリティを追求する事が出来る範囲です。コールマンはカナダ製品で装飾クロムメッキの見栄えのクオリティと錆びにくさのクオリティはアメリカ製とさほど変わらないと思います。皆様もご承知の様にやはり日本の装飾クロムメッキの方が良いと思います。この事はマニアの世界でも有名な話です。メードインジャパンと言う事です。それでは同じ装飾クロムメッキ仕上げなのに他国と日本はどの工程が違うのか?それはメッキ液の質、治具の質、バフレースの質、どれをとっても日本は良い物を使用している上に神経質なぐらいにバフやメッキ液に漬け込む作業を行い、検品もランクが低ければ再度し直し、心使いが出来ている差が完成品の見栄えに比例します。加工賃は日本よりもお安いと言うメリットはあるかも分かりませんが・・・それでは再メッキ加工の工程をご紹介させて頂きます。下メッキランクと言えどもスチール表面に付着しているメッキは剥離しなければいけません。次にバフレースですが180番手磨きで終了致します。タンク上部に有る穴周辺はパイプが飛び出している他くぼみも有る為に研磨しにくい箇所が御座いますが下メッキ加工はルーターでの磨き込みは御座いません。しかしながらこの位の経年劣化なら綺麗に仕上がると想定します。我々は長年の経験から出来栄えの想定が出来ます。因みにタンク裏面には刻印が御座います。この刻印の深さは結構御座いますので、この部分を磨いても消える事は御座いません。バフ磨き終了は銅メッキ加工、続いてニッケルメッキ加工、クロムメッキ加工へと移ります。