旧車JEEPのアンチモニ製アウタードアハンドルを再メッキ加工(リクローム)する工程をご説明させて頂きます。

ご覧の写真は昨日に引き続き旧車JEEPのパーツになりますが、今回はアンチモニ製(亜鉛ダイカスト)アウタードアハンドルです。

アウタードアハンドルには基本、樹脂製とアンチモニ製(亜鉛ダイカスト)に分かれますが外国産、国産問わず旧車の殆どが

アンチモニ製(亜鉛ダイカスト)になります。

なぜ世界の旧車がアンチモニ製(亜鉛ダイカスト)を使用したアウタードアハンドルが存在するかと申しますと当時の技術と低コストで

大量生産に適してスチールより腐食しにくいと言う理由が考えられます。

しかしながらアンチモニ製(亜鉛ダイカスト)パーツのデメリットは通常の方法では再メッキ加工(リクローム)が出来ません。

さすがに当時の自動車メーカーは永く自動車を維持する為に再メッキ加工(リクローム)に適した素材までは考えていなかったとも言えま

す。

当時の最高級車になりますとより錆びにくくする為に真鍮を使ってアウターハンドルを作っています。

それでは旧車JEEP用アンチモニ製(亜鉛ダイカスト)アウタードアハンドルを再メッキ加工(リクローム)する為の方法を

分かりやすく丁寧に業者様と個人様に御説明をさせて頂きます。

まず、アウターハンドルの場合は旧車、現行車問わず裏面にはドアに装着する為に取付金具と開け閉め用バネが必ず付いていますので

メッキ加工や再メッキ加工(リクローム)する際には、写真の様に裏面に何も付属品が付いていない様にばらさなくてはいけません。

その際に車屋さんかそれらの技術が有る方が分解しなければいけません。

ばらしていない状態のままで送られてきたアウタードアハンドルは御返品させて頂く事になりますのでご注意ください。

昨日のアンチモニ製(亜鉛ダイカスト)パーツと同じようにメッキが掛かっているので銅メッキ、ニッケルメッキ、クロムメッキを剥離

致します。

剥離作業が完了致しますとアンチモニ製(亜鉛ダイカスト)アウタードアハンドル表面は巣穴が沢山現れています。

その巣穴に細かい粒子のアルミニウム製金属パテで表面補修し平らな面を出すために磨きます。

この作業は熟練した職人でなければ綺麗に表面補修が出来ません。

その上にサフェーサー、プライマーによって錆びにくくすると同時に生地を整えます。

まるで車やさんが塗装を行う際の作業に似ています。

この状態では電気メッキが出来ない為に無電解メッキ、導電塗料によって表面に通電効果を得る作業を行い

銅メッキ加工を行いますが、次に行われるバフ研磨作業によって削れた銅の粉によってピンホールに埋めていきます。

そしてもう一度銅メッキ加工を行い銅被膜を表面に付けます。

そしてニッケルメッキ加工を行い、クロムメッキ加工になります。

仕上げ作業として番手の高い研磨剤で丁寧にメッキ表面を磨き再メッキ加工(リクローム)が完成になります。

旧車と現行車のアウタードアハンドルパーツやアンチモニ製(亜鉛ダイカスト)パーツにメッキ加工や再メッキ加工(リクローム)を

お考えの時にはメッキ工房光沢屋にご相談下さい。