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AE86トレノのAE111(5バルブ)エンジン部品(自動車部品)にメッキ加工

この商品は旧車AE86トレノの

AE111と言うエンジン形式の

部品に装飾クロムメッキ加工で

武装されたパーツです。

スロットルのつなぎ部品や

ガソリンを噴射する部品(デンソー製)等

車に装着するとボンネット内部ですので

外観からは見る事が出来ません。

因みに、お客様のご説明ではこの部品が

付いているエンジンを2代前のAE86に

移植しているとの事です。

このパーツをご依頼して頂いたお客様は

かなりの拘りがある事が分かります。

これらの部品の中でクロムメッキ加工を

施すのが珍しい物がガソリン噴射部品です。

この部品の内部はどうなっているのかは

我々、メッキ加工に携わる業者は分かりませんが

この部品を見る限り

パイプが付いている訳ですから

中心部分は空洞になっている様には見えます。

クロムメッキ加工を施す過程で部品の外部と内部を

綺麗に洗浄しなければいけません。

その際に、錆とめの亜鉛めっき等も剥離する事に

なりますのでこのガソリン噴射部品内部も

大変錆びやすくなります。

剥離作業終了後はバフ研磨作業により

部品表面を磨きます。

磨きずらい箇所に関しましては

サンドブラストを使用し磨く事が出来ます。

このサンドブラストで使用する物はセラミックです。

この作業を行うのと行わないのは見栄えが変わります。

但し、パイプ内部に細かい粒子のセラミックの粒子が

入らない様に専用テープで蓋をします。

そして、各部品にプラチナ製治具掛けて

銅メッキ槽に漬け込み部品表面に

電気によって銅被膜を得る様に致します。

そしてもう一度バフ研磨作業を行う事により

削れた銅の粉により部品表面に

残っているピンホールに入って行きます。

この作業に於いてバフが当たらない個所に残っている

ピンホールは銅の粉が入らない為に

ピンホールが残ってしまう事があります。

この場合、更にサンドブラストを行うとせっかく

銅の金属皮膜が付いているのに飛ばしてしまう事に

なりますので2回目にショット作業は致しません。

そして2回目の銅メッキ作業に入り

続いてニッケルメッキの槽に部品を漬け込み

通電効果によりニッケル金属皮膜を得る事が出来ます。

そして最後のメッキ槽であるクロムのメッキ槽に

その部品を漬け込んでクロムメッキ部品の完成となります。

仕上げ作業でメッキ面を細かい粒子の研磨剤で

丁寧に磨きますがあまり力の入れすぎて磨くと

せっかく通電効果により付着したメッキが

薄くなったり酷ければ部品の

肌が見えてしまいますので軽めに行います。

アルミニウムダイカスト製(アンチモニ)ジェット噴射パーツクロムメッキ

この写真はジェットスキーの噴射口部品(二段式)に

クロムメッキ加工した状態で素材はアルミニウム製

ダイカスト別名アンチモニです。

アンチモニとは鋳物と言い鋳型に溶けた部材を

流し込む事により物が完成する工法です。

その出来た部品に塗装や錆とめを

施したりし表面加工するのが

一般的では御座いますが

マニア様がそれらのアンチモニ(鋳物)に

装飾クロムメッキ加工を施しその部品を

ジェットスキーに装着してお楽しみになるみたいです。

ジェットスキーや船は海水や淡水で使用されますので

錆びやすい環境に御座います。

当社のメッキランクである上メッキ加工は

メッキ用サフェーサー及びプライマー処理を

メッキ加工を施す前の下地に致しますので

通常のメッキ加工よりも錆びにくい状態に

御座いますがいかんせん海水で使用される事で

よっぽどクオリティの高いガラスコーティング剤を

常に部品表面に付いている状況で無い限り

腐食するのではと考えます。

腐食が怖いお客様はジェットスキー部品や

船の外装で使用する部品には

装飾クロムメッキ加工は素材問わず

依頼しない方が良いと思われます。

話を戻しまして加工の事ですが

この鋳物には鋳物独特の通称鋳物肌と言う

独特のザラザラ感が表面と内部に御座います。

これは先程、鋳物の製造方法を簡単に

ご説明をさせて頂きました様に

溶かしたアルミニウムや亜鉛を鋳型に

流し込み成型部品が誕生いたしますが

この流し込む時に必ず空気も一緒に部材に混じり

鋳型に入り、温度が低下し内部も外部も

鋳物肌になります。

どれだけ鋳物技術が昨今進んだとは言え

多かれ少なかれ鋳物肌が部品に出来ている状態に

なっております。

この鋳物肌の表面を鏡の様に磨くこむ事は

なかなか難しく

当社のポリッシュ加工で使用する機械と

道具でなければ綺麗にはなりません。

通常、クロムメッキ加工を施す前の

下地作業はピンホールは勿論の事

鋳物肌の様な状態では綺麗な見栄えの

仕上がりにはなりません。

そうなるとやはり当社の上メッキ加工の

工程で使用する細かい粒子のアルミニウム製

金属パテとメッキ用サフェーサー、

プライマー処理により綺麗な下地を作った上で

メッキ加工を施す以外に綺麗な見栄えと

錆びにくさを追求する事が出来ません。

鋳物に対する再メッキ加工(リクローム)

特に亜鉛を使用した鋳物は再メッキ加工を

想定して製作しておりません。

因みにアルミニウム製の鋳物は

まだ、亜鉛ダイカストよりも鋳物肌が

マシでは御座いますので当社のメッキランクである

中メッキ加工(分厚いメッキ)でも

加工は受付させて頂いております。

その仕上がりが上の写真になります。

これ以上の仕上がりや錆びにくい

クオリティを追求致しますと

上メッキ加工を依頼される事が

お客様にとって望ましいと言えます。

錆びたバンパーを再メッキ加工致します。

旧車のバンパーでよく有るのがこの様に

メッキ面が腐食によりくすんでいる状態。

この写真のレベルだと再メッキ加工(リクローム)

依頼頂くレベルでは普通くらいです。

運よければ腐食による板金加工が要らないかも

と言うレベルです。

旧車バンパーを再メッキ加工(リクローム)する上で

メッキ表面の状態がこの様に光沢が無くて

ブツブツと点錆が軽めに出ている程度が

丁度、板金加工無しで行けるかなと思います。

(絶対では無い)

結局、腐食しているバンパー表面に付いている

クロム、ニッケル、銅を剥離しなければ分からない

のですが・・・

今までの経験値で言いますとこの様な感じです。

板金が必要かもと感じる部分はバンパー裏面の

錆ている状態でも大方分かります。

これも業者様でも個人様でもお分かりになられます。

上の写真でバンパー裏面が貼り付けてありますが

その裏面のコーナー部分を指のお腹で触って下さい。

恐らく錆がポロポロと下に落ちると思います。

次にその部分を指で押して下さい。

この時にフワフワと錆が沈んだり浮いたり致しますと

アウト。

すなわち、板金加工が必要であると言えます。

下手すると当社のメッキランク上メッキ加工で

なければ新品みたいな綺麗さが追求出来ないかも

と言う感じです。

この事柄も100セントそうかと言われると

剥離しなければ分からないのですが・・・・

しかし、旧車のマニアさんや業者さんは

ご自分の旧車バンパーがどの程度腐食が

進んでいて再メッキ加工するのに工賃が

どれだけ掛るのか気になると思います。

当然、板金加工や表面補修等の料金は

別途かかる訳ですから

依頼をする前に大体の工賃を知りたいはずです。

このお話は、ご自分で追加料金が発生するのか

しなそうなレベルなのかを知る簡単な方法なので

知っておいて下さい。

もし板金加工が必要な場合の料金体系なのですが

これも的確に決まっておりますので

ご説明をさせて頂きますが

大人の親指第一関節以内の腐食痕や穴が開いていた場合

9500円から10000円以内で

再メッキ加工基本料金に板金加工賃がプラスします。

この板金加工はその道の専門職による板金加工ですので

物の状態がよっぽど悪くなければ何処を板金したのか

分からなくなる程綺麗に仕上がります。

この作業が可能なのは当社のメッキランク

中メッキ加工(分厚いメッキ)だけです。

やはり一番見栄えと錆びにくさ更に長持ちを

最大限に追求するのなら

当社のメッキランク上メッキ加工が良いです。

この上メッキ加工の工程は今までブログで度々

ご説明させて頂いておりますので今までの

ブログをご覧になって下さい。