メッキ加工で50数年前のスチール製ハブキャップを綺麗に(30Z純正)

30Z純正スチール製ハブキャップ
30Z純正スチール製ハブキャップ側面

メッキ加工で50年前の30Z純正スチール製ハブキャップを綺麗にする工程をご紹介させて頂きます。1番上の写真は真正面から撮影させて頂きました。純正ハブキャップには、そのセンターにはアルミニウム製の刻印と模様がある薄い板が張り付けており業者様の方で綺麗に剥がせた上で、弊社に送って頂きました。実は装飾クロムメッキ加工を施す工程でスチール部材とアルミニウム部材と同一で製作されている様な物はどちらかの部材が溶けてしまう事になるので、上記で述べました様に脱着して頂きました。メッキ加工完成時に再度スチール製ハブキャップとアルミニウム製刻印板を張り付けると純正時に戻ります。ハブキャップ側面写真をご覧頂きますとお分かりになられます様に50年前のスチールと言う事もあり経年劣化具合が凄い事になっています。指で表面をなぜるとザラザラでどの個所も綺麗なツルツルの表面は見つかりません。この様な場合は本当であれば弊社のメッキランク上メッキ加工をした方が絶対に良い腐食レベルです。このランクで再メッキ加工すると新品未使用品で尚且つ錆びないハブキャップに仕上がります。しかしながら加工賃が弊社の中メッキ加工(分厚いメッキ仕上げ)よりも高い為と言うお客様にとってはデメリット感もあるのではと思います。今回はお客様のご希望ランクは中メッキ加工(分厚いメッキ仕上げ)で場合によっては板金加工を施すと言う選択をして頂きましたので、このランクでの加工方法をご紹介させて頂きます。4個のスチール製ハブキャップ表面にはクロムメッキが殆ど残っていない状態ではありますが、所々残っていますのでシアン剥離致します。気を付けなければいけないのがこれだけの錆がキツイと通常の経年劣化したバンパー等のシアン剥離程長く剥離しますと錆全部が溶けてしまう為にハブキャップの殆どが無くなってしまう事態になりかねませんので1日、1日ハブキャップの剥離状態を確認しながら調整いていきます。慎重な剥離作業を終えると次の工程は軽めのバフレースです。その工程でハブキャップ表面の凹凸や腐食による貫通穴など見える場合は板金加工職人のアドバイスをもとにご依頼して頂いたお客様にご連絡させて頂いて板金加工をどこまでするのかなど打ち合わせを致します。恐らく今回のハブキャップは板金加工必須になると思います。板金加工でも気をつけなければいけない事があります。それは素材の肉厚と腐食具合によっては板金による熱により穴が更に大きくなる事があります。穴を広げない様に慎重に板金加工を致します。板金加工終了後はバフ研磨により表面の生地を出来る限り綺麗にしてから銅メッキ加工を施します。そしてもう一度バフ研磨する事で素材表面に残っているピンホールを銅の粉によって埋めていきます。そして2回目の銅メッキ加工を行い綺麗にはハブキャップ表面を作ります。2回目の銅メッキ加工までは全ての加工依頼品におこなっておりますが3回目や4回目等の銅メッキ加工仕上げはお客様にご連絡させて頂いた上で追加料金が発生する事になります。今回の様な経年劣化が酷い場合はこの様な事が行われる事が多いです。次にニッケル仕上げを施してクロムメッキ加工を施します。」