メッキ加工で板金加工を施したハーレー用ハンドルを綺麗に

板金加工を施したハーレー用ハンドル
ハーレー用ハンドルに板金加工を施した個所アップ写真

メッキ加工で板金加工を施したハーレー用ハンドルを綺麗にし直す方法をご紹介させて頂きます。今回のご依頼主様は業者様でリピーター様で元々のハンドルを長さを変える為に板金加工されてこの様な板金加工痕とサンダーで削った痕が残っている状態で弊社に送って頂いた物です。ハンドルの素材はスチールで板金にはろうを使用しておられます。弊社にはハンドルを板金加工されて装飾クロムメッキを施して綺麗にするご依頼は珍しくは御座いませんが、その加工の仕方によっては不可になる事があったり折角板金加工を施したのに、もう一度やり直しして再度手間が掛ってしまう事が御座いますので今回のハンドルを例にご説明させて頂きます。板金を施したいハンドルを再メッキ加工する場合には必ずメッキ自体を剥離した上で板金する事が絶対条件です。何故ならば剥離したらろうが溶けて無くなってしまうからです。しかも通常、業者様がご自身で板金加工を施される場合にはメッキがかかっている箇所にサンダーの歯を当てて削り飛ばす方法でされています。この時にサンダー痕が全体についてしまいます。要は傷が全体的についている事になる訳です。これでは見栄えのクオリティが落ちてしまいます。この2点が再メッキ加工を行う上でマイナス要因になってしまいます。ですのでハンドルを板金加工したい場合はまずシアン剥離を行いスチール製ハンドルにメッキが付いていない状態で板金加工を施す事、この事が鉄則です。そしてバフレースを施しますが180番手から磨き込み最終420番手まで追い込みます。そうする事でハンドル表面が鏡の様になり完成後は新品未使用品の仕上がりになります。次に銅メッキを行いますがスチールハンドル表面に残っているピンホールや板金を施した部分を埋めるための加工です。銅メッキを施し終わったハンドルをもう一度バフレースして銅の粉を用いてそれらを埋めていきます。そしてもう一度分厚く銅メッキを施します。次にニッケルメッキ加工ですが長めにメッキ槽に漬けこみます。最後のメッキ槽がクロムメッキです。仕上げ作業を行いますが細かな粒子に青粉等で丁寧に全体を磨きます。今回はハンドル内部は空洞ですのでメッキ液が残っていないかを検査して完成品となります。今回のへーれー用ハンドルには数か所の板金加工を施された跡が御座いますがハンドル内部が途中で袋小路になっておりました。メッキ加工を施す場合には袋小路になっている物はドリルで穴を開けたり不可になる事が御座いますので、十分注意をされて加工を施されなければいけません。