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旧車アンチモニ製グリル再メッキ加工(クロムメッキ)  和歌山の業者様

この部品は日産車の経年劣化した

亜鉛ダイカスト製(アンチモニ)グリルです。

車種はケンメリの希少価値車です。

業者様のお話では希少価値車なのに

野ざらしに近い状態で保管されていたと言う

ご説明でしたのでこの様な経年劣化具合も納得です。

旧車も現行車もグリルはその自動車の顔その物ですから

経年劣化したグリルを綺麗に再メッキ加工(リクローム)

するのは当然の事と言えます。

このグリルの特徴は縦のラインと

ラインの間が大変に狭く尚且つ

グリル中心部に向かって少し出っ張っている形状です。

この車種独特のグリルですし

その部分がカッコ良いとも言えます。

みなさんもご存じの用にこの車種は50年前後

当時から現在まで日本だけでは無くて

世界でも人気が有る自動車で当然プレミア価格車です。

この車種をお持ちのオーナー様には

2種類の考え方があると言われています。

一つ目は時代と共に自動車は経年劣化するのだから

必要最低限のレストアをするオーナーさん

二つ目は50年前の新車で購入した時の輝き、

綺麗さを今でも愛車に求めたいオーナーさん

旧車をこよなく愛される方は

この気持ち分かると思われませんか・・・

どちらの旧車に対する考え方のオーナーさんも

流石に上の写真の様なグリルの経年劣化ですと

何とかしないといけないと思われるのでは・・・

この状態で普通に再メッキ加工(リクローム)

したところで綺麗になる訳が御座いませんし

メッキがのったとしても直ぐに剥がれてしまいます。

亜鉛ダイカスト製(アンチモニ)グリルに

付着しているメッキをこの狭い縦のライン細部まで

完全に剥離致します。

この時には表面の錆も溶けてしまいます。

ここからが一番大変で手間と技術が必要なのですが

アルミニウム製金属パテと樹脂パテの混合物を

グリル表面だけでは無くてこの縦ラインどうしの

細部までパテで腐食痕やピンホールを埋める為に

作業致します。

想像できると思いますがかなり根気と

技術と時間が必要になる作業です。

この作業に於いては自動車板金専門でされている

熟練職人さんレベルは絶対に必要です。

一番納期が必要とされる工法です。

そしてメッキ用サフェーサー、プライマー処理し

更に表面補修致します。

この状態になってやっとグリル表面の

見栄えが綺麗になっています。

このプライマー自体には通電効果が御座いませんので

無電解メッキ加工や導電性塗料で

通電効果を得る様に致します。

後は、本来のドブ漬けメッキと言われる

銅、ニッケル、クロム、それぞれのメッキ槽に於いて

金属皮膜を得てピカピカの新品仕上がりになります。