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自動車の鍵、バイクの鍵、トラックの鍵、家の鍵に再メッキ加工

今回のご依頼は鍵に再メッキ加工(リクローム)です。

このご相談は初めてです。

当社にご依頼して頂いたお客様は個人様で

オリジナルの鍵とおしゃっておられましたが

検品してみると普通の鍵にも見えます。

鍵の表面のメッキも入り組んだ箇所は

メッキが薄くなっていますが、

それ以外は綺麗にメッキが付いています。

この鍵は飾りに使用するのですか?と

お客様にお聞きしたら使用するから

強度を上げて欲しいと言うご要望です。

流石に初めてのご依頼でしたので

お受けさせて頂こうかやめようか

悩みましたがこのお客様の

この鍵に対する思いで加工を

お受けさせて頂く事になりました。

この鍵が特殊か特殊で無いかは

私たちメッキ屋では分かりませんが

この鍵の素材は私たちが持っている自動車の鍵や、

バイクの鍵、トラックの鍵、家の鍵、所謂、

昔からある鍵と一緒の素材、真鍮製です。

そこにニッケルメッキが施されている物です。

難なく町のクロムメッキ工場で仕上がる加工です。

このお客様がおっしゃられるのは

鍵一個くらいではどこのメッキ屋さんも嫌がって

受けてくれないとの事でした。

確かにメッキ工場からすると面倒だなと言うふうに

感じるかも分かりませんし、

何だったら新品を鍵屋さんに作ってもらった方が

早いよと言う様に思う。

この写真の鍵を検品させて頂くと

メッキが薄くなり素材が見えてしまう箇所は

ニッケルを分厚くメッキし強度を上げると

鍵穴に入りずらくなる(鍵を入れるのに硬くなる)

我々にすると鍵如きですがお客様にとっては

気になる事。

今鍵に付いているニッケルメッキを剥離して

少し分厚めにニッケルメッキ加工を施し、

鍵と鍵穴を馴染ませて頂く方法が良いのではと

お客様にご提案させて頂きました。

しかしながら想像するに恐らくまた時期が来たら

写真の様にニッケルが鍵穴の中で削れて地肌が

見えてしまう様に想像致します。

もしそれが嫌なら素材が削れても

ニッケル色に近い銀を使用する事が望ましいと考えます。

銀自体、高価な貴金属でしかもワンオフで

オリジナルとしてこの鍵の形状を専門業者様に

作ってもらうと結構なお値段になるとは思います。

やはり鍵でも拘ってしまうと

お値段が高くなってしまうようです。

ニッケルと言う金属は硬度が高く素材を

摩耗から守る素材です。

ニッケルの色合い自体も銀色に近いので

高級感も出ます。

しかしどれだけ硬度が有ると言っても

削れて地肌が見えてしまう。

お客様に了解を得たうえで通常の

厚みより増してメッキ加工する事を

ご提案させて頂きます。