バイクメッキにおいてメッキ加工の役割と用途(スイングアーム)

バイクのパーツ(部品)は様々な物から出来ていますが、その金属製パーツ(部品)は塗装を含め、メッキ加工が施していたり
必ず何かしらの防錆加工をしています。よくご依頼があるパーツ(部品)ごとにご説明していきましょう。

バイクには必ずあるスイングアームでお答え致しますと、メーカーと車種にもよりますがアルミニウムで出来ている事が多く
表面をアルマイト処理していたり、その上に塗装によって綺麗さと防錆効果をしています。
この様な状態のスイングアームをメッキ加工(装飾クロムメッキ加工)をするのに気を付けなければいけない事があります。
メッキの分厚さと加工方法になります。
アルミニウムには必ず、銅メッキ加工、ニッケルメッキ加工、クロムメッキ加工の順番で加工を行うのですが
メッキの加工会社によってメッキの厚みが全く違います。
当然、丁寧な研磨は当たり前ですが
特に銅メッキとニッケルメッキを分厚くする事が光沢と防錆に必須になります。

古いバイクでスイングアームが錆びていたり腐食が酷い場合、綺麗にメッキ加工が出来る方法。

そのスイングアームにメッキや塗装が施してる場合、必ず初めに剥離をしなければなりません。(サンドブラストを使うも不可)
スイングアームにアルマイトや塗料、メッキが付着していない状態になったアルミニウムをバフを用いた研磨を行います。
アルミニウムには粗いバフは使わずにアルミニウム用のバフを用いて研磨します。
アルミニウム特有のピンホール、又、錆をしっかりと磨いて表面を綺麗に致します。
バフ研磨が終了した綺麗さは表面に顔を近づけますと顔が写りこみがあるまで磨かなくてはいけません。
しかしこの段階で腐食痕が消えてなければ、アルミニウム製の金属パテで表面補修する事によって綺麗になります。
この表面に、サフェーサー、プライマーによって錆びにくくし(更に表面を綺麗に)無電解メッキによって通電効果をえます。
今度は電気メッキ(湿式メッキ)による加工に入り、分厚く銅メッキをしたい為普段より長めにメッキ槽に漬けます。
同様にクオリティを上げる為に分厚くニッケルメッキをしたい為、普段より長めにメッキ槽に漬けます。
最後のクロムメッキ加工を致します。
仕上げに細かい粒子の研磨粉で分厚くなり過ぎたメッキを丁寧に磨いて綺麗なスイングアームのメッキ加工が完成致します。

メッキ加工の事ならメッキ工房光沢屋へ

旧車のスチール製ライトリム腐食痕と錆がかなり酷いパーツ再メッキ加工(上メッキ加工)

このパーツは50年位経過して板金しても綺麗にならないほどのスチール製ライトリムを上メッキ加工した状態です。
もう片方は中メッキ加工と楊板金で大丈夫だったのですが、なぜかしら此方側はリムの裏地の様に腐食でボコボコ、表は指のさか剥状の錆もうどうしようもない状態でした。因みに、これだけ腐食が酷い状態でメッキ加工するのに剥離致しますとスチールが大きな穴だらけになってしまいます。もう捨てるレベルです。この捨てるレベルのパーツを上メッキ加工致しますと新品以上に綺麗になるのです。
殆どの車屋さんも知らないと思いますよ。当然、お値段と納期はかかりますが新品が有るならば喉から手が出る程欲しいパーツ、インターネットで調べてもあってもボロボロ、方法は上メッキ加工で綺麗にする事で解決しなければ先には進めません。アンチモニパーツもそうですがスチール製パーツやアルミニウム製パーツ、再メッキ加工しても綺麗にならない状態の物、上メッキ加工で解決します。
メッキ加工の光沢屋なら腐食が酷いパーツも再メッキ加工(メッキ加工)が可能ですのでお気軽にご相談下さい。

現行車(自動車、バイク、トラック)ポリプロピレン製樹脂(PP)エアークリーナーケースメッキ加工前

このパーツは現行バイクポリプロピレン製樹脂(PP)でエアークリーナーケースです。トラックで言うとエアーダクトみたいなパーツでしょうか。このパーツもABS製樹脂では無いのでメーカーオプションは存在せず、当社でメッキ加工をしなければ無いパーツになります。
ABS製樹脂以外は大量生産が出来ない為(ハイクオリティ)自動車もバイクもトラックも同車種でABS製樹脂以外でメッキパーツが付いているとハイセンスで優越感を感じます。他社様の事を悪く言うのは社会人としては如何なものかと思いますので言いませんが、ハイクオリティのメッキ加工の仕方(メッキの代理店様やメッキ加工業者様は分かっています。)ABS製樹脂以外は本当に手間がかかります。
それゆえ、自動車メーカー様やバイクメーカー様、トラックメーカー様のメッキパーツはABS製樹脂以外、純正パーツ、オプションパーツでもありません。それは手間がかかり大量生産が出来ないからです。

現行バイクポリプロピレン製樹脂(PP)メーターリングメッキ加工前

写真に貼り付けているのは、業者様からのご依頼で現行バイクポリプロピレン製樹脂(PP)にシルバー調の塗装がかかっています。
ディーラーの純正品でご覧の様に大変薄いパーツです。このパーツは新品ではない為、薬品検品で検査対象になります。
樹脂にメッキ加工をする場合は新品をご用意して頂くとメッキ加工が可能な確率が大変高くなりますが、使ってしまった樹脂(劣化樹脂)はメッキ加工が出来ない確率が高くなります。理由は、特にその樹脂(ABS、PP、アクリル、FRP、合成樹脂、等)に塗装やメッキが付いていますと剥離を必ず行わなくてはいけません。その剥離剤は大変きつく金属なら古くても大丈夫ですが樹脂に漬けますと表面を溶かしてしまいます。この状態でメッキ加工したところで綺麗になるはずがありません。ですので樹脂に関しましては出来る限り新品パーツをご用意して頂きご発送して頂く事をお勧めさせて頂きます。もしくは3Dプリンター製作して頂く事です。

現車バイクパーツ塗装付きアンチモニ製(亜鉛ダイカスト)リアステップステー左右メッキ加工前


このパーツは現行型バイクの塗装付きアンチモニ製(亜鉛ダイカスト)リアステップステー左右です。
塗装は少しラメが入っている様な感じになっています。(ディーラー純正品)
この商品をメッキ加工するのには当社の上メッキ加工でなければメッキ加工が不可になります。
なぜならばアンチモニ製品(亜鉛ダイカスト)は表面が凸凹している為あまりメッキ加工には向いていない素材なのです。
メッキ加工の順番で一番最初にするのが、塗装剥離です。入り組んだ箇所も丁寧に剥離致します。
その後、パーツ全体を綺麗に洗います。表面に細かい粒子のアルミニウム製金属パテを表面に覆い隠します。
この作業がかなり手間がかかります。理由はアンチモニ製品は巣穴が有りこの巣穴の中にしっかりとパテを入れなければならないからです。
手を抜くとメッキをかけ終わりますとメッキの表面が巣穴痕で汚く見えるのです。そして綺麗に磨くのです。次にサフ、プライマーで生地を整えます。

バイクパーツ、アルミニウム製クランクケースブラスト加工、旧車アルミニウム製タペットカバーメッキ加工

ご覧の写真はバイク、アルミニウム製クランクケースでお客様(業者様)でブラストをされて送って頂いた状態です。
恐らく、ブラスト前は黒色か何かの塗装がされていたのだと思われますが、以前にもブログでご説明させて頂いた通り
メッキ加工(装飾クロムメッキ加工)は加工の順番が違いますともう一度やり直しや更にパーツを傷つける可能性がある為
クオリティが下がり手間がかかる為にお値段が上がってしまう事も御座います。
一番良いのは塗装剥離やブラスト、板金等の加工をされないでご発送して頂くのがお客様にとって必ずお得になります。
今回のバイク、アルミニウム製クランクケースの場合一番最初に行う作業は塗装剥離です。この作業で注意すべき点は入り組んだ場所に塗料が残って無い様に隅々まで丁寧に剥離剤を付ける事が重要になります。
その次に行わなければいけないのが、アルマイト剥離です。殆どのアルミニウム製品(パーツ)には錆止めであるアルマイト加工が施してあります。この順番に作業を行うのが大変に重要なのです。

現行車(自動車、トラック)内装ステップガードポリプロピレン製樹脂(PP)メッキ加工完成品

このパーツはUD大型トラック用内装ステップガードのメッキ加工完成品です。
素材はポリプロピレン製樹脂で通称PPと言います。トラックだけが内装ステップが付いているわけでは無き、ほぼ全ての自動車に付いています。軽自動車からトラックまで外車、国産車問わず装着しています。素材もまずポリプロピレン製樹脂(PP)です。
車の何処に付いているかと申しますと、ドアを開けて真下を見ると必ず見えます。アートトラックのトップレベルの方はこのパーツにメッキ加工をされております。凄くインパクトと綺麗さでご好評です。この部分はポリプロピレン製樹脂をメーカーさんが必ず使われるのですが
足をかける事もあり、メッキがよくかかっているABS樹脂を使うと割れやすく適していない為。メーカー様もこの部分をメッキ加工されたいのですがポリプロピレン製樹脂(PP)にメッキ加工する技術が無い上、大量生産が不可能なので当社でもメーカー様からお問い合わせがあってもお断りさせて頂いているのです。但し単品(小ロット)は受け付けております。

旧車バンパー再メッキ加工でお客様(業者様)が塗装剥離しブラストされた状態がこの様な感じです。手を付けないでご発送して頂く方がお得です。

この旧車バンパーは珍しいタイプの1本物ですが写真でもわかる様に、3パーツからで溶接されています。素材はスチール製でお客様ご自身(業者様)がブラストされてご発送して頂いた状態でした。メッキ加工(再メッキ加工)共に、加工を行う順番があり初めにブラストをしてはいけません。なぜならば塗装やメッキが付いている状態でブラストしてしまいますと、ブラストの粒子が素材の中に入ってしまい、剥離を行うのが困難になります。要するに反対に手を付けない方が良いと言う事になります。皆様がご存じの様にサンドブラストとはセラミック粒子等を用いて対象物(硬い物)に叩きつけて錆や塗装、汚れ、研磨等を行う為の加工方法です。しかし、メッキ加工をする事に対しては、まずメッキが付いている対象物でしたらシアン等でメッキ剥離を行ってからブラストを行う。対象物に塗料が付いている状態でしたら塗装剥離剤で剥離してからブラストを行う事が鉄則です。

超希少価値車、外国産旧車足回りパーツメッキ加工

このパーツは日本に2台で、博物館にも無い超希少価値車(旧車)の足回りパーツにクロムメッキ加工(メッキ加工)した状態です。
車の整備士さんが学校で大昔の車の本を見た時もパーツかも?現代の車にはこの様なパーツはありません。
当社も色んな超希少価値車(旧車)にメッキ加工や再メッキ加工してきましたがトップ3に入ります。
元々、このパーツは錆とめの黒塗装で、第二次世界大戦前の車なので、鋳型の独特のザラザラ感が大変多く見えます。触ると凸凹している感じ。当時はこの鋳型の感じが当たり前の綺麗さだったのかもしれませんね。
素材はスチール製で、まず黒色の塗装を剥離し裸に致します。そしてシアンに数日漬けてバフ研磨致します。
写真を見てお分かりになる様にバフが当たり難い箇所があります。この箇所は研磨屋さんで磨いてもらうのが良いです。
メッキ屋のバフ磨きと研磨屋さんのレベルは全く違いますよ。
但し、お値段はお高くなりますが・・・

旧車(自動車、バイク、トラック)のパーツに関してのご注意のご説明です。

お客様がメッキ加工をしたいパーツ(商品)には錆とめや違うメッキ(亜鉛メッキ等)、塗装や様々な物がコーティングされています。
金属類、樹脂共にご自分で剥離をされますと、メッキ加工をする上で大変手間がかかるほか、お値段も反対に高くなる事があります。
ですのでお客様のメリットを考えますと剥離しないでご発送して頂くのが良いと思います。
自動車、トラックのバンパーやグリル等バイクの金属類パーツに錆が有った場合、ご自分でサンダーやブラストで触られてしまいますと
メッキ加工を行う段階で余計に手間がかかる他、パーツのクオリティが下がり、お値段も上がってしまう事もありますので
錆び取り作業もされませんよう宜しくお願い致します。
送って頂くのに触って頂きたいものは、メッキ加工に関係のない物、例えばアウタードアハンドルの裏に付いてあるバネ等、バンパーやグリルに付いているボルトやステー、樹脂のカバー、それもメッキ加工をご希望でしたら送って頂いても良いのですが、メッキ加工をお考えで無い物はお手数をお掛け致しますがお客様で外されてから送って頂きます様宜しくお願い致します。

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